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2005-02-27

異邦から カラスウリ

風土の傑作を美術館ごと覆(くつがえ)し、今様だか前衛だか知りませんが、同時代の浅知恵で建設した高度掘り起こし文明の粗大ゴミに……

主体性の発揮と、選択の自由を限りなく享受できる体制でありながら、一人一人の絶対多数は微塵も制作に手を染めず……

他者の傑作を壁に掛け、崇拝し講評し耽溺する涙国現代の美意識を、過去数十世紀の歴史に照らし、これから数十世紀の折々に回顧しますと、いかように賞賛できるのやら……

風土を根絶やしにしなくても技術は成長できるのですよ。むしろ風土の自然美に「拘束」されれば、技術と創意はより高度に発展します。その必要性が増します。なのに嗚呼!関東平野では、豪華絢爛たる租界の民も老後は海外へ逃避……

生まれ育った風土で自己を表わし、国際社会の一員として主体的地方的に暮らす豊かさ」を感受できない社会構造……

今は島嶼の隅々まで選択の余地がありません。権限と予算を委譲しても伏魔殿と異国の風車が乱立するだけ! 単一では判りませんよ。暮らし部分は独立して欲しい。暮らしの独立国相互で優劣を競って欲しい。立法にも司法にも行政にも、優劣を比較する競争原理が要るのですよ……

なんて想いながら濃霧の中を一時間、走っていました。走っている感覚はありません。作品の片付けで痛みが増した腰も、世田谷店の脇で車から降りる際、反射の老化で前扉の端をかわしきれず、こすってしまった足の出血も忘れていました。

林と田圃(たんぼ)の境で、危うく水溜まりに落ちるところでした。濃霧の闇は雲上人の天下ですから、足許の不如意は気になりません。明後日(九日)は選挙。北側の林で久しぶりに奇声。以前は走路脇だった鳴き声が、ず~っと奥に遠退(の)いていました。

畦(あぜ)道を抜ける一帯があまりに暗く車道を走路に。通学路を分かつ白線はありますが初心者はすれ違いを嫌がる道幅。滲(にじ)んだ光は畑で回避。

……クリスマスの季節-145-より





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