鉋(かんな)
ヘンなこと、思い出しました。金槌を握ると、フラフラ揺れてしまう歳から、鉋(かんな)もいじっていたのですよ。削れはしましたがぎこちない。オマケに釘の頭も削ってしまった。でも、悪いのは埋もれていた釘ですし、鉋も文句を言わなかったので、不問に付したのはよかったのですが、材木への食い込みが深すきて、思うように削れません。
そこに金槌が登場します。鉋の刃は、頭を叩けるのですね。叩いて見ました。食い込みがひどくなります。もう一度叩いてみました。指が切れるほど刃が出ました。鉋の構造を看破した勢いで、出る刃は叩け!
たった一回、叩いただけなんです。なのに刃こぼれが二ヶ所も。うち一箇所は、毀(こぼ)れたというより、光っている部分がごっそり消えた。
暫くして、鉋の木部を叩いて刃が動くことを知り、見様見真似で叩いてみました。なのに刃は動きません。少し強く叩きました。やはり刃は動きません。慎重に過ぎたのでしょう。三回目は満身の力をこめガン!ガン!ガン! そしたら、刃が、黒い金属ごとポロリと落ちた。
……クリスマスの季節-8-より
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